
退職したいけど切り出す勇気がでない・・・

退職を職場に伝えるのは、勇気がいりますよね。引き止められたり上司や同僚の態度が変わってしまったりするのではないかなど、さまざまな不安がよぎるものです。
ですが、退職の意向を伝えない限りいつまでも今の職場で働き続けなければいけません。新しいステップに進むためには、勇気を出して一歩前に踏み出す必要があります。
そこでこの記事では、退職を切り出す勇気が出ない人がやるべき4つのことをご紹介します。勇気を出すためのヒントを知り、自分らしい人生を歩みましょう。
退職を切り出す勇気が出ない人がやるべき4つのこと


退職を切り出す勇気が出ない人は、ぜひ今から紹介する4つのことを試してみてください。
- 罪悪感をなくす
- 紙に退職のメリット・デメリットを書き出す
- 課題の分離をする
- 退職を切り出す日にちとタイミング、内容を具体的に決める
①罪悪感をなくす

まずは、罪悪感をなくしましょう。
退職を切り出す勇気が出ない人の多くが「辞めて迷惑を掛けるのが申し訳ない」と罪悪感を感じています。
ですが、退職は労働者の当然の権利であり、罪悪感を感じる必要がありません。
あなたが職場を辞めて迷惑がかかるのならば、社員一人が辞めることで業務が滞るような組織体制にしている会社の責任です。
そもそも会社は、事故や病気、家族の介護などでいつ誰が欠けるかわからないのですから、誰が欠けても運用できるようにする必要があるのです。
退職を伝えるタイミングや辞める時期などについては職場になるべく迷惑が掛からないように配慮することも大切ですが、辞めること自体に罪悪感を感じるのはやめましょう。
②紙に退職のメリット・デメリットを書き出す
心の中に「本当に退職していいのか?」という迷いがあると、なかなか退職を切り出す勇気が出ません。

自分の中にまだ迷いがあると感じる人は、紙にペンで退職するメリットとデメリットを書き出して頭の中を整理しましょう。
退職することでどんなメリットがあるのか、退職することで生じるデメリットと比べてどれぐらいの価値があるのかが明確になれば、踏み出す勇気が湧きます。
もし、紙に書き出してみて退職によるデメリットの方が大きいと感じた場合は退職を考え直した方が良いでしょう。
③課題の分離をする

「課題の分離」とは、有名な心理学者アルフレッド・アドラーが唱えた「アドラー心理学」における重要な考え方です。
詳細を説明すると非常に長くなるので要点をかなりざっくりまとめると、
対人関係の悩みを解消し自分らしい人生を歩むには、自分の課題だけに集中し、他者の課題には介入しないことが重要という考え方です。(※あくまで筆者の個人的な解釈です。)
ここでいう自分の課題とは、自分がコントロールできる問題です。
対して、他者の課題とは、自分にはコントロールできない問題です。

退職を切り出すことにおける「自分の課題」と「他者の課題」は以下の通りです。
自分の課題(自分でコントロールできる問題)
- 円満に退職できるような伝え方やタイミングを考える
- 引き止められた場合の断り方を考える
- 退職を切り出して嫌がらせをされた場合にどう対処するかを考える
- 退職させてもらえない場合にどうするかを考える
他者の課題(自分ではコントロールできない問題)
- 退職を伝えたら上司の機嫌が悪くなるのではないか
- 退職を伝えたら引き止められるのではないか
- 退職理由を馬鹿にされるのではないか
- 退職を伝えたら嫌がらせをされるのではないか
- 退職を伝えたら上司や同僚と気まずくなるのではないか

一度、自分がどちらの課題に対して悩んでいるのかを整理してみましょう。
もし、他者の課題について悩んでいる場合は、どれだけ考えても自分にはコントロールできない事なので時間の無駄です。
他者の課題については一切考えず、自分の課題への万全な対処法を考えることが退職を切り出す勇気を出すために大切です。
④退職を切り出す日にちとタイミング・内容を具体的に決める
退職の意志ははっきり決まっているけど伝えるのが怖くて踏み出せない人は、退職を切り出す日にちとタイミング、伝える内容を具体的に決めましょう。

決めてしまえば、物事は動き始めます。勇気が出なくても怖くても、「この日に退職を伝える」と予定を先に決めてしまうのです。
どんなに対策をしたり本を読んだり名言を自分に言い聞かせても、怖いものは怖いのです。
そのため、自分の感情は無視して目的を達成することだけ考えて実行することが重要です。
▼こちらの記事では、仕事が嫌すぎる時の対処法に加えて、休職制度や失業保険、辞め方のコツ、仕事が嫌になる原因や自分に合う仕事の見つけ方まで解説しています。退職を検討している人はぜひ参考にしてくださいね。
【統計からみる】離職率や退職理由は?


統計から、近年の日本における離職率や退職理由をみてみましょう。
厚生労働省の「令和5年雇用動向調査結果の概況」によると、令和5年の離職率は約15%でした。
調査結果から、令和5年は労働者10人のうち1〜2人が職場を退職していることがわかります。

続いて、令和5年の1年間の間に転職した人が前の仕事を辞めた理由を男女別にご紹介します。
1位 その他の個人的理由
2位 定年・契約期間の満了
3位 その他の理由(出向等を含む)
4位 職場の人間関係が好ましくなかった
5位 給料等収入が少なかった
1位 その他の個人的理由
2位 職場の人間関係が好ましくなかった
3位 労働時間、休日等の労働条件が悪かった
4位 定年・契約期間の満了
5位 給料等収入が少なかった

男女ともに、1位は「その他個人的理由」となっています。定年や契約期間の満了よりも、個人的な理由で辞める人が最も多いんですね。
人間関係や収入に対する不満も、男女ともに5位以内に入っています。居心地の良さも給与も、どちらも大切ですね。
退職代行を使ってもいい


どうしても退職を切り出す勇気が出ないときは、退職代行を使うのも選択肢のひとつです。
退職を切り出せないまま働き続けるとストレスを溜めてメンタルを壊したり、転職の機会を逃したりする可能性があります。
あなたの目的は、「退職を切り出す」ことではなく「退職する」ことです。無理をして自分で退職を切り出さなくても退職代行を使えば目的は達成できます。
状況によっては、手段にこだわらず「退職する」という目的にコミットしましょう。

退職を切り出す勇気が出ないからといって音信不通になってやめるよりは、退職代行を使ってきちんと手続きをする方が会社にも迷惑をかけずに済みますね。
筆者の体験談


筆者も若い頃は、退職を伝えるのがとても苦手で胃が痛くなっていました。
しかし、転職を何度も経験した今では、どんな職場でも堂々と伝えてスッキリと退職することができます。
なぜなら、今は退職は決して悪いことではなく労働者の当然の権利だと理解しているからです。
労働者は一生その会社で働く契約をしているわけではなく、働いた分の労働の対価として給与をもらう契約をしているのです。

辞めることを伝えるのは、何も後ろめたいことはありません。堂々と伝えていいのです。
経験上は、堂々と退職を伝えた方が嫌味なども言われません。退職は本来何も悪いことではないのですから、堂々と退職する人には上司も何も言えないのです。
もちろん、いきなり辞めたり無断欠席をしたりしている場合は例外ですが、自分がきちんと筋を通しているなら、何も後ろめたいことはありません。
無駄に申し訳なさそうにしていると、嫌味や小言を言われやすくなります。去られる方は気分が良くないですから、相手が申し訳なさそうにしていると何か言いたくなるのです。

試しに、堂々といきいきと退職を伝えてみてください。何を恐れていたんだろうと不思議に思うほどあっさりと受け入れられると思います。
まとめ
いかがでしたか?退職を切り出す勇気は出ましたか?
退職は勇気がいりますが、人生のターニングポイントとなります。退職後の自分の姿を想像して、一歩踏み出してみましょう。
思い切って踏み出してみたら、意外と怖くないかもしれませんよ。