仕事が嫌すぎて、朝になると吐き気がする……。
仕事が嫌すぎて、日々悩んでいませんか?
このコラムでは、仕事が嫌すぎる時の対処法に加えて、休職制度や失業保険、辞め方のコツ、仕事が嫌になる原因や自分に合う仕事の見つけ方まで解説します。
筆者自身も、仕事が嫌すぎて憂鬱な日々を過ごした経験があります。
筆者の経験も踏まえて、仕事が嫌すぎると悩んでいる人のヒントになる情報をお届けします。
仕事が嫌すぎてお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
仕事が嫌すぎる時の対処法5選
この記事で紹介する仕事が嫌すぎる時の対処法5選は以下の通りです。
【仕事が嫌すぎる時の対処法】①休職制度や有給休暇を利用する
仕事が嫌すぎる場合、休職制度や有給休暇を利用して今後についてじっくり考えるのも良いでしょう。
ただし、休職期間中は基本的に給与は発生しないため、休職期間の過ごし方については事前に計画を立てる必要があります。
例外として、仕事以外の事が要因の病気やケガで療養する場合は、審査に通れば傷病手当金を受給できます。
傷病手当金とは
傷病手当金とは、病気やケガで療養中に社会保険の被保険者やその家族の生活を保障するための制度です。
療養中に会社から充分な給与を得られない場合に支給されます。
傷病手当金には、以下の受給条件があります。
傷病手当の手続き方法と注意点
傷病手当の手続きは、一般的に会社の人事担当者を通して行います。
まずは人事担当者に休職と傷病手当の申請をする旨を伝えて「傷病手当金支給申請書」を受け取りましょう。
有給休暇制度
6ヶ月以上勤務している方は、有給休暇を活用して休みを取り、リフレッシュするのもおすすめです。
有給休暇(年次有給休暇)とは、6ヶ月以上・労働日の8割以上出勤した労働者が取得できる、賃金が発生する休日です。
労働日数が週5日以上、週労働時間が30時間以上の場合、6ヶ月以上勤務で10日間の有給休暇が付与されます。
雇用主は、労働者に有給休暇を付与する義務があり、違反した場合は罰則の対象になります。
【仕事が嫌すぎる時の対処法】②仕事を続けながら転職先を探す
仕事が嫌すぎるけど、次の仕事が決まらないと不安で退職に踏み切れないという方も多いでしょう。
そのような場合は、仕事を続けながら次の転職先を探し、転職先が決まり次第退職を伝えるのがベストです。
転職先には、在職中である旨を最初に伝えておけば勤務開始日を調整してくれるでしょう。
忙しくて転職活動ができないという方は、転職エージェントや転職スカウトサービスにとりあえず登録だけしておいて、気になる転職先があれば行動に移すという方法もあります。
【仕事が嫌すぎる時の対処法】③問題解決に努める
仕事は嫌すぎるけど今の職場で頑張りたいという場合は、仕事が嫌になっている理由を明確にして、どうすれば問題解決ができるかを考えましょう。
まずは、人間関係が問題なのか、仕事内容が問題なのか、自分のスキル不足が問題なのかなど、何が問題になっているのかを明確にしましょう。
上司や同僚に相談したり、スキルアップのために勉強をしたり、部署異動ができないか会社に打診したりすることで何か良い変化が生まれるかもしれません。
【仕事が嫌すぎる時の対処法】④割り切って継続する
仕事は嫌すぎるけど、給与や労働条件には満足しているのでこのまま同じ職場で仕事を続けると決めている場合は、生活のためと割り切って継続するのも良いでしょう。
仕事において一番重視する項目が給料や労働条件という人にとっては、転職して働きやすくなっても、給料や労働条件が悪くなってしまっては満足度は下がってしまいます。
仕事はお金のためと割り切って、仕事が終わった後や休日は気持ちを切り替えてリフレッシュしながら継続するのも選択肢のひとつです。
ただ、ストレスが多い状態で無理をしていると心身の健康を壊してしまうリスクもあります。
後述する「【仕事が嫌すぎる】こんな症状が出ていたら限界のサイン」の章で、心身の限界のサインについて解説していますので参考にしてください。
【仕事が嫌すぎる時の対処法】⑤退職する
ストレスで体調を崩していたり、怒りっぽくなっていたりするなど心と体からの限界のサインが出ている場合は、早めの退職をおすすめします。
退職する場合、退職後にどうするかはあらかじめ決めておくと良いでしょう。
ここでは、退職後の主な選択肢をご紹介します。
失業保険(雇用保険)を受け取る
自己都合退職の場合、離職した日以前の2年間に雇用保険の被保険者期間が通算12カ月以上あれば、失業保険(雇用保険)の対象になります。
自己都合退職の場合の受給開始日は、失業保険の受給手続きをしてから7日経過した翌日から2ヶ月経過後です。
給付日数は、雇用保険の加入期間によって異なり、加入年数が1〜10年の場合で90日、約3ヶ月です。
失業保険の一日当たりの受給額(基本手当日額)は、原則として離職日の直前6ヶ月の賃金(ボーナスは除く)のおよそ50〜80%ほどで、賃金が低いほど高率になります。
※年齢区分ごとに上限が定められています。
受給開始まで退職して2ヶ月と7日間ほど期間が空くので、それまでの生活費などの確保は必要ですが、失業保険を受給しながら余裕を持って転職活動をするのも良いでしょう。
参照:ハローワーク インターネットサービス|基本手当について
資格やスキルを取得する
退職後に希望の転職先がない場合は、転職に活かせる資格やスキルを取得するのもおすすめです。
近年はオンライン学習でさまざまな資格取得のための勉強ができます。
また、ハローワークが実施している公共職業訓練(ハロートレーニング)では、一定の条件を満たしていれば、訓練受講中の生活を支援するための各種手当や給付金を受給できます。
電気設備技術や介護、IT、美容など地域によってさまざまな訓練を実施しており、期間は数ヶ月〜2年ほどです。
▼ハロートレーニングについて詳しく知りたい方は、こちらの厚生労働省のページをご覧ください。
給付金をもらいながら就職に役立つスキルや資格を取得して、転職先を探すのも賢い選択ですね。
転職する
今の仕事を辞めてからすぐに転職したい人は、退職を決めた時点で本格的に転職活動を始めて、退職日までに転職先を決めておくと安心です。
現在の仕事が嫌すぎると感じている場合、この経験を活かして次は自分に合う職場を選択することが重要です。
次章「自分に合う仕事の見つけ方は?」で自分に合う仕事を見つけるために有効な方法を5つご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
自分に合う仕事の見つけ方は?
この章では、自分に合う仕事を見つけるために有効な方法を5つご紹介します。
【自分に合う仕事の見つけ方】①自己分析をして自分の好きなことや得意なこと、苦手なことを明確にする
自分に合う仕事を見つけるためには、自己分析は欠かせません。
今の仕事が嫌すぎる場合、自分の苦手なことを仕事にしている可能性があります。
自己分析によって自分の好きなことや得意なこと、苦手なことを理解した上で、自分に合う仕事を探すとうまくいく可能性が高くなります。
自分と相性の良い仕事がわかる「適職診断」もおすすめです。
【自分に合う仕事の見つけ方】②自分の好きな分野や得意分野でどのような仕事があるかを調べる
自己分析で自分の好きな分野や得意分野が明確になったら、その分野でどのような仕事があるかを調べてリストアップしましょう。
自分が知らない業界や意外な仕事で、自分の好きなことや得意なことに関われるかもしれません。
【自分に合う仕事の見つけ方】③客観的な視点からの意見を聞く
家族や友人、キャリアアドバイザーなど、客観的な視点から自分の得意分野や自分に向いている仕事について意見を聞くのもおすすめです。
自分では気づいていなかった得意なことや能力、自分に向いている仕事を発見できるかもしれません。
【自分に合う仕事の見つけ方】④消去法で考える
上記の方法を試しても、自分に合う仕事が見つからない場合、消去法で考えるという方法もあります。
自分がやりたくない仕事、苦手な仕事をリストアップし、選択肢から外しましょう。
【自分に合う仕事の見つけ方】⑤転職エージェント・転職スカウトサービスを利用する
自分では合う仕事を見つけられない場合、転職エージェントや転職スカウトサービスを利用するのも選択肢のひとつです。
転職スカウトサービスでは、企業の方から求職者にスカウトがきます。
企業は求職者の登録情報を確認し、自社に相性が良いと判断した人材をスカウトするため、自分に合う仕事に出会える可能性が高くなります。
転職エージェントでは、担当者が求職者の年収や職種などの希望を聞き取り、マッチする仕事を紹介してくれます。
転職サイトには掲載されていないような非公開求人を取り扱っているのも転職エージェントの魅力です。
また、キャリア形成ためのアドバイスや面接対策、適職診断などさまざまな支援を無料で利用できます。
仕事が嫌すぎる原因は?
仕事が嫌になる原因として考えられるのは、主に以下の項目です。
人間関係が上手くいかない
仕事内容や給料が良くても、人間関係が上手くいっていないと仕事がストレスになります。
全体的な人間関係が悪いケースや、特定の苦手な人がいるケース、上司や同僚とのコミュニケーションが上手く取れないケースなど、人間関係で思い悩む人は少なくありません。
給料に不満
労働内容に対して、給料が見合わない場合も、仕事に対して不満が生まれます。
よほどやりがいのある仕事でない限り、趣味を楽しめるだけの給料がもらえないとモチベーションが低下しやすくなります。
また、会社に長期的に貢献しているにも関わらず昇給がない場合もやる気を喪失する原因になります。
労働時間が長い
残業や休日出勤が多く労働時間が長いと、気力や体力を消耗する上に、プライベートな時間が奪われてストレスが溜まっていきます。
やりがいのある仕事や好きな仕事でも、ワークライフバランスが悪いと仕事が嫌になってしまいます。
プレッシャーが大きい
仕事にノルマがある場合や、責任がある立場の場合は、プレッシャーが大きく仕事がストレスになってしまいます。
目標を達成したり、成果が出たりするとやりがいを感じられて自信にも繋がりますが、プレッシャーとの付き合い方が課題となります。
仕事内容が合わない
1日8時間労働の場合、起きている時間の大半が仕事をしている時間です。
仕事内容が合わないと、毎日が苦痛になってしまいます。
理不尽な扱いを受ける
職場で理不尽な扱いを受けることが多いと、不満が溜まり仕事が嫌になります。
他人のミスを自分のせいにされたり、自分の成果を横取りされたり、正当に評価されなかったりということが続くと不信感が募りやる気も失せていきます。
セクハラ・パワハラがある
セクハラやパワハラがあると、給料や仕事内容に満足していても職場に行くのが嫌になります。
現在は法律で、セクハラやパワハラへの対策をすることは企業の義務とされています。
職場でセクハラやパワハラを受けた場合は、会社の相談窓口などに連絡し、然るべき対処をしてもらいましょう。
会社に報告しても対処してもらえない場合、お住まいの地域の「総合労働相談コーナー」へ相談しましょう。
▼総合労働相談コーナーの所在地・連絡先についてはこちらのリンクをご覧ください。
参照:厚生労働省|職場におけるハラスメントの防止のために(セクシュアルハラスメント/妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント/パワーハラスメント)
【仕事が嫌すぎる】こんな症状が出ていたら限界のサイン
仕事が嫌すぎて心身に異変が起きていたら、心と体からの限界のサインといえます。
長期に渡り過度のストレスにさらされると、うつ病の発症など精神的な病気にかかってしまう恐れがあります。
以下の症状が出ている場合は、心療内科の受診に加えて、休職や退職、転職を検討しましょう。
最近では、ZOOMやLINEなどを使用して気軽にオンライン診療ができるメンタルクリニックもあります。
心身の状態に異変が出たら、危険信号かもしれません。
早めに病院を受診することをおすすめします。
仕事が嫌すぎる時の辞め方のコツ
仕事が嫌すぎて辞めたい時に、辞め方について悩む人は少なくありません。
この章では、仕事が嫌すぎる時の辞め方のコツを3つご紹介します。
退職しやすい理由を考える
退職理由をどのように伝えるかで悩む人は多いでしょう。
多くの場合、引継ぎなどを考えて退職の1ヶ月以上前に報告する必要があります。
退職を伝えてから1ヶ月以上は今の職場で過ごすことになるので、できれば居心地が悪くならないような退職理由を伝えたいものです。
「仕事が嫌で辞めます」
と正直に伝えると、状況によっては退職日まで嫌な思いをしてしまう可能性があります。
そのため、退職理由については、伝えやすい理由を考えて伝えても良いでしょう。
ただし、職場で理不尽な待遇を受けたり、セクハラやパワハラなどがあった場合は、きちんと伝えた方が今後の改善に繋がり、自分の気持ちの整理も付きやすくなるでしょう。
家族に頼る
自分で辞めると言い出せない、パワハラがあり恫喝されないか怖い、伝えても辞めさせてもらえないという場合は、家族に頼るのも選択肢のひとつです。
一人で抱え込まず、困難な場合には人に頼ることも大切です。
本人からの退職の申し出はなかなか受け入れてもらえなくても、家族からの申し出の場合はスムーズに受け入れてもらえることが多々あります。
無理をして精神を壊してしまうと、その先何年も苦しむことになります。
仕事を辞めたいけど、自分では辞められないという時は、信頼できる人に助けを求めましょう。
退職代行サービスを利用する
自分では退職を言い出せない場合、退職代行サービスを利用するという方法もあります。
基本的に退職代行では、退職の連絡だけでなく、社員証や制服の返送方法や退職届の提出方法の確認など、本人が会社と直接関わらずに退職できるように手続きを進めてくれます。
退職代行は退職手続きのプロなので、辞めにくい職場でも安心して相談ができます。
辞めると言い出せず無理をして続けたり、職場をいきなり音信不通になって辞めてしまったりするより、退職代行を利用して解決する方がおすすめです。
退職代行は近年できたサービスのため「退職は本人が伝えるもの」という考え方の人もいますが、気にすることはありません。
大切なのは、次のステップに進むための選択をすることです。
嫌すぎる仕事が楽しくなることはない
筆者自身も、職場を見るだけで吐き気がするほど仕事が嫌すぎて、憂鬱な日々送っていた経験があります。
反対に、毎日仕事に行くのが楽しみなほど自分に合う職場で働いたこともあります。
さまざまな職場で働きましたが、自分にとって「嫌すぎる仕事」が後から楽しくなったことは一度もありませんでした。
工夫したり、努力を重ねたりして多少働きやすくなることはあっても、結局合わない職場は合わないままで、ある程度の期間で退職することになりました。
一方で、自分に合う職場は最初から働きやすく、長く働くことができました。
まだ働き始めたばかりの職場なら、仕事に馴れたり、同僚と仲良くなったりすることで仕事に対して前向きな気持ちになれる可能性があります。
しかし、半年〜1年以上働いて合わない職場は、辞めるまでずっと同じ気持ちのままの可能性が高いと感じます。
仕事が嫌すぎる状態が長期に渡り続いているのであれば、転職して環境を変えたり、自分に合う仕事を見つけたりするのが一番の解決策かもしれません。
まとめ
今回は、仕事が嫌すぎる時の対処法に加えて、休職制度や有給休暇、失業保険制度、適職の見つけ方などについて解説しました。
仕事が原因で心身に不調が出ている場合は、心療内科を受診したり、休職を検討したり、無理をしないことが大切です。
仕事が嫌すぎると感じているのであれば、他にもっと自分に合った仕事がないか探してみるのもいいかもしれません。
自分に合う仕事を見つけることができれば、毎日が今よりもっと楽しくなるでしょう。
この記事が、仕事が嫌すぎて悩んでいる方の参考になれば幸いです。