就活のストレスやプレッシャーで娘や息子が泣くのを目にしたとき、母親・父親はどう対応すべきでしょうか?
何かアドバイスをすべきか、それともそっとしておくべきか、対応に悩む親は少なくありません。

この記事では、就活で娘や息子が泣くときに親がすべき対応について解説します。
お子さんの就活を応援したい親御さんはぜひ参考にしてください。
【2024年最新】大学卒業者の就職率は?

子どもが就活に苦戦していると、保護者の方も就職ができるのか不安に感じるでしょう。
文部科学省の発表によると、2024年3月の大学卒業者の就職率は98.1%で調査開始以降、過去最高でした。(2023年同期に比べて0.8ポイント上昇)
就職氷河期の就職率が 69.7%だったことを考えると、現代は就活生にとってかなり恵まれた環境だといえます。
少子高齢化で働き手が不足しているのも、就職率が上昇している理由です。

実際の就職率の高さをみると、新卒で就職ができるかについてはあまり心配しなくても良い状況だといえます。
参照:文部科学省|令和5年度大学等卒業者の就職状況調査(4月1日現在)
就活で娘や息子が泣くとき、親はどう対応すればいい!?

大学を卒業し、社会人として歩むために避けては通れない就活。
近年は、3年生の夏頃からインターンに参加し就活を始めている学生も少なくありません。
長期間に渡り就活に励んでいると、面接のプレッシャーやなかなか採用されない不安から親の前で泣いてしまうこともあるでしょう。
娘や息子が就活が辛くて泣いている時にどんな対応をすればいいのかは、保護者にとっても難しい問題です。

就活の辛さから、娘や息子が泣くとき、親がすべき対応のポイントを解説します。
【就活の辛さから、娘や息子が泣くとき、親がすべき対応のポイント】
- 否定しない
- 口出しをしない
- 本人が望む支援をする
- 一番の味方でいる
ひとつずつ解説します。
否定しない
一番大切なことは、子どもが決めた仕事やこれまでの努力を否定しないということです。
就活で不採用になる度に、本人は企業から否定されたような気持ちを味わい、傷ついています。
親が子どもの全てを肯定してあげることで、子どもは親に悩みを相談しやすくなり、親からのアドバイスを素直に聞き入れやすくなります。
口出しをしない
親は自分の人生経験を活かして子どもにさまざまなアドバイスをしたくなりますが、子どもからアドバイスを求められない限りは余計な口出しをしないことも大切です。
親は子どもの問題を解決してあげたくてつい口出しをしたくなるものです。
しかし、本人が内定をもらうために必死で就活をがんばっている中で、外野からの意見はかえってストレスに感じるものです。

特に、就活に成功した子の話など、アドバイスのつもりでも本人との比較になってしまうような内容は絶対に避けましょう。
本人が望む支援をする
面接会場までの送迎や宿泊費、交通費のような費用面のサポート、就活サービスへの登録のサポートなど、本人が希望する支援を行いましょう。
本人からはお金の援助などをお願いしづらい場合もあるため、親の方からどのような支援を希望しているのかを聞いてあげると本人が頼みやすくなります。
一番の味方でいる
就活は孤独で不安な長い戦いです。
好きな食べ物を一緒に食べたり、たわいもない会話をしたり、余計な口出しはせず寄り添ってフォローするという姿勢でいることが大切です。
一人暮らしで距離が離れていてなかなか実家に帰れないお子さんに対しては、親の方から会いに行って一緒の時間を過ごすのもいいでしょう。

大変なときに親が一番の味方でいてくれることが、子どもにとって何よりも心強く感じるでしょう。
娘や息子の就活に親が介入すべきケースもある

前項で、保護者は子どもの決めたことを否定したり口出しをしたりするべきではないとお伝えしましたが、1点だけ例外があります。
それは、子どもが就活に苦戦した結果、ブラック企業に就職を決めることです。
ブラック企業の社員になると、心身ともに疲弊し、ストレスが原因でうつ病などの精神的な疾患にかかってしまったり、人間不信に陥ったりするリスクがあります。
特に、就活で苦戦した人は自信を失っており「他にはどこにも雇ってくれる会社がない」と思ってしまいブラック企業でも簡単には辞めることができない傾向にあります。
子どもがブラック企業の採用試験を受けたり就職を決めそうになっている場合は、親が止めることも必要です。

インターネットで検索すれば、全国のブラック企業リストが確認できます。
厚生労働省も労働基準関係の法令違反をした社名と違反内容を公開しています。
参照:厚生労働省|令和6年9月30日 労働基準関係法令違反に係る公表事案
まとめ
大好きな娘や息子が就活で泣いていたら、親も心配で仕方がなくなります。
助けてあげたい!とアドバイスをしたり、一緒に就職先を探したりしたくなりますが、まずは子ども自身がどのような支援を望んでいるのかを確かめましょう。
辛い就職活動の時期に、両親がどんな状況でも自分を好きでいてくれて、温かい支援をしてくれたという経験は、今後の人生の精神的な支えになるでしょう。
子育ての最後の段階を、家族で乗り越えましょう。